用語集

ゼロサムゲーム

ゼロサムゲーム

ゼロサムゲーム(Zero-sum game)は、ゲーム理論や経済学の用語で、一方の当事者の利得が他方の当事者の損失に等しい場合を指します。簡潔に言えば、参加者たちの総利得がゼロになるようなゲームや状況を指します。

これは、一人の勝者がいれば、必ず一人の敗者が出るような競争的な状況を指すことが多いです。例えば、ポーカーやチェス、ブラックジャックなどの対戦型のゲームは、一人が勝つと他の人が負けるため、ゼロサムゲームの一例とされます。

経済学や投資の文脈でもこの用語が使用されます。例えば、株式市場や商品取引市場における取引は一方のトレーダーが利益を上げると同時に、他方のトレーダーが損失を被る場合が多いです。これは、市場全体として見れば、利益と損失が相殺されて合計がゼロになることを意味します。ただし、取引所手数料や取引の流動性を考慮すると、完全なゼロサムではない場合もあります。

ゼロサムゲームは、勝者と敗者が必ず発生するため、参加者は戦略的に動く必要があります。一方の当事者の利益を最大化しようとすると、他方の当事者の損失が拡大することになるため、参加者は相手の動きや戦略を予測しながら行動する必要があります。

一方で、経済学の世界では全ての場面がゼロサムゲームではなく、合作的なゲーム(Win-Winゲーム)や、一方が利益を上げることで他方も利益を得ることができる場面もあります。