2024年10月10日 19:44 JST
セブン&アイ・ホールディングス(HD)は10日、中間持ち株会社設立を柱とするコンビニ以外の非中核事業の分離計画を発表した。カナダのアリマンタシォン・クシュタールからの買収提案を受ける中、自社主導での企業価値向上が可能であることを市場に訴えかける。
中間持ち株会社を設立し、祖業であるイトーヨーカ堂をはじめスーパー事業関連企業や、ロフトやベビー用品を扱う赤ちゃん本舗などを移管する。対象は連結子会社24社と持ち分法適用会社7社の計31社に及ぶ。
現状では提案された買収価格に魅力を感じる投資家は多いといい、力強い成長戦略は「新たな買い手を集めるためにも必要だ」と指摘した。
ここから解説(個人的感想)
この話、とても興味があって追っかけているのですが、みなさんご存じですか?
とても分かり易く言うと、「セブンイレブンがサークルKに買収されちゃうかも。」っていう話なんです。少し前にもニュースになったりして、そんなけしからん。セブンは日本のインフラだから守らないと。みたいな世間の反応があったような気がします。
個人的には「とても良い事」だと思っていて、俯瞰すると同じコンビニ経営のセブンとサークルKですが、感覚ではセブンが圧倒的強者でサークルKなんて吹けば飛ぶ様な小さな所でしょ。みたいな印象あるかもですが、時価総額はサークルKを経営するクシュタールの方が上なんですよね。これってすごい事と思いません?実際みなさんの印象と同じ様にセブンイレブンとサークルKの出店数は圧倒的に差があって、セブンが85,000店以上、サークルKが17,000店以上と、とても大きな差ですね。にもかかわらずセブンの時価総額470憶ドル、サークルK510憶ドルとなっているのです。
これって、超簡単に言うとサークルKの方が商売が上手。っていう事になるんですよね。そして株主目線でいうと、今のセブンの経営者よりサークルKの経営者がやった方が良くなるんじゃね?という事になるワケです。
いやいや日本のインフラだし、多くの人達の雇用を守っているんだよ。なんて声も聞こえてきそうですが、ここは株主目線でみて、もしあなたがセブンの株主だったら圧倒的に株価を上げてくれる経営者にお願いしたくならないですか?という話です。
今までだったら私もセブンが外資になるなんて、ちょっと嫌だな。みたいな感想を持ってたと思うのですが、投資の事、経済の事を学ぶに従ってこういった見方が出来るようになったのだと、とても嬉しく思っています。
(出典:Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-10/SL4WIBT0AFB4?srnd=cojp-v2