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クシュタール、7&i買収意欲を再表明へ-当初案拒否の回答後も

更新日時 2024年9月9日 4:10 JST

カナダのコンビニエンスストア大手アリマンタシォン・クシュタールは、セブン&アイ・ホールディングス買収の意欲がまだあることを同社に伝える計画だ。事情に詳しい複数の関係者が明らかにした。7&iHDは最初の買収提案を拒否した。

関係者によれば、クシュタールは数日内に7&iHD買収への関心を改めて書簡で示す計画だ。7&iHDが友好的な交渉に応じる場合は、提示価格を引き上げる用意があると示唆する可能性があると、関係者の1人は述べた。

クシュタールは友好的な合意を望んでいるが、7&iHDの株主に直接提案する可能性を排除していないと、関係者は話した。

ここから解説(個人的感想)

このニュースですけど、まず最初に日本ではあまり報道されていないですよね。そして多くの日本人が「外資にセブンが買われてしまう。」「そんなの嫌だ。」「政府は何をやっているんだ。」「既にセブンイレブンなんて日本のインフラなんだから守られるべきだ。」なんて言っています。(多分)

個人的に思う事は一つ。めっちゃ面白い。まずクシュタールって何?っていう話です。どういった企業が何の目的でセブン&アイ・ホールディングスなんていうめっちゃ大きな企業のM&Aを考えたのでしょうか。またどういった勝算の基、この話を仕掛けているのか。を調べてみるととても楽しかったのでここで解説したいと思います。

アリマンタシォン・クシュタールっていうのは、覚えている人もいらっしゃると思いますがサークルKを運営している企業ですね。日本ではコンビニ戦線でセブンやローソンに負けて居なくなった所じゃねーか。なんて思うと思いますが、北米、ヨーロッパ、アジアで約16,900店舗を展開しています。時価総額は72.86憶カナダドル(約53.69億米ドル)となります。

一方セブン&アイ・ホールディングスは7-Elevenブランドで日本を中心にアジア、北米など多くの国で大規模に展開し、85,800店舗となっています。時価総額は38.96憶米ドルとなっています。

比較するとクシュタールの方が時価総額が高いんですよね。驚きもあるとは思いますが、色々な戦略の違いもあるとは思いますが、これはクシュタールの方が効率的な店舗運営や高い利益率を実現している可能性を示唆しています。

クシュタール的には市場に対して我々がセブン&アイ・ホールディングスを経営するともっと高い利益率を実現でき、株主へ還元できますよ。みたいなことを暗に示している。と思っています。もし株主だったらちょっと魅力的じゃないですか?この規模の店舗数でこの時価総額なら、、、セブン&アイ・ホールディングスの経営したら、、、みたいな皮算用が働く株主もきっと多いと思うんですよね。

買収額が12兆円?くらいに膨れ上がり、且つ昨今のちょっとした円高なんかでしんどそうだし、日本国民の感情的にも歓迎はされなさそうだし、難癖付けられてみたいな事も多そうですが個人的に俯瞰してみるとクシュタール側にもそれなりのメリットがあり勝算はあるからこその買収提案なのだと思います。我々、セブン&アイ・ホールディングスの株主たちも経営手法をクシュタールと比較してもっと高く経営できないのか。と声を上げる人が多くなる事できっと企業にも、株主にも良い影響がでるのではないかと思っています。

(出典:Bloomberg

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-08/SJIBGWDWX2PS00?srnd=cojp-v2