2024年9月28日 4:00 JST
中国当局は人工知能(AI)半導体を巡り、米エヌビディア製ではなく中国産の製品を購入するよう国内企業への圧力を強めている。国内の半導体業界を拡大させ、米国の制裁措置に対抗する取り組みの一環。
事情に詳しい複数の関係者によれば、中国当局は国内企業に対し、エヌビディアの半導体「H20」の購入を控えるよう求めている。H20はAIモデルの開発と実行に利用される。当局の指示は購入の全面禁止ではなく、指針の形にとどまっていると関係者らは語った。中国としては自国のAIスタートアップ企業を不利にすることも、米国との緊張を高めることも回避したいと考えているという。
ここから解説(個人的感想)
まずは背景として米国は中国に対して半導体技術の輸出制限をしています。もちろんその中にエヌビディア製のAI半導体は含まれます。具体的に言うとA100やH100等のAIのトレーニングやデータセンターでの使用が広い高性能半導体は制限の対象です。(わかる人いる?)
エヌビディアは中国市場は大きいのでH20というモデルをつくり輸出規制対象外の製品として販売しているんですけど、今回はそれを中国当局が規制対象にしてきた。ってことですね。
中国としてはアメリカさんが高性能のやつ売ってくれなくて、中途半端な性能のものを買わされているので、それならば自分ところで作ってやろう。という事を国内に伝えよう。でもダメ。って言っちゃうとアメリカさんにも自分の国の本当に必要なところにもギクシャクしちゃう可能性があるので「購入を控える様に求めている。」という感じになっている。
いつもアメリカさんには強気な中国ですけど、ここは少し優し目な制裁措置に対する対抗ですね。半導体技術そのものが中国の弱みがある点なのかもしれませんが、こういった自国をしっかりしようというスタンスは悪くはないと思います。アメリカさんも中国もなかなか交渉事は上手な印象があるので、この半導体にまつわるエトセトラは注視していきたいと個人的には思っています。
(出典:Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-27/SKHI3KDWLU6800?srnd=cojp-v2