2024年10月9日 4:00 JST
米エヌビディアは8日、次世代人工知能(AI)半導体「ブラックウェル」について、エネルギー効率の高さをアピールした。
同社は「AIサミットDC」と呼ばれるワシントンでのイベントで、オープンAIの「GPT-4」ソフトウエアを開発するのにブラックウェルが必要とする電力は3ギガワット(GW)だと説明した。このプロセスは10年前なら5500GWの電力が必要だったという。
エヌビディアが省エネ性能をアピールする背景には、AIコンピューティングによる大量の電力消費に対して懸念が強まっていることがある。
同社はまた、ソフトウエアに関する進展にも言及した。これにはカスタマイズされたAIサービスを企業が迅速に展開できるようにする「エージェントブループリント」の作成が含まれる。エージェントとは、顧客の要望への対応、機器の設計支援、創薬の迅速化といった実際のタスク処理を担うソフトウエアを指す。
同日の取引でエヌビディア株は買われ、一時4.1%上昇。株価は2023年の239%上昇に続き、今年も2倍余りに値上がりしている。
グラフのタイトル
英語: AI Spending Boom Lifts Nvidia
日本語訳: AIへの投資ブームがNvidiaを押し上げる
サブタイトル
英語: The company’s shares have outpaced chip peers in the past year
日本語訳: 同社の株価は過去1年間でチップ業界の他社を上回る成長を見せる
グラフの内容
このグラフは、2023年10月9日を基準にして、Nvidiaの株価とSOX(フィラデルフィア半導体株指数: Semiconductor Index)のパフォーマンスを比較したものです。期間は2023年10月から2024年10月にわたっており、縦軸はパーセンテージでの成長率を示しています。
- 黒線(Nvidiaの株価): Nvidiaの株価が急激に上昇しており、2024年10月時点で約**200%**の成長を示しています。
- 赤線(SOX指数): 半導体業界全体を表すSOX指数は、Nvidiaの成長ほどではないものの、約**50%**の成長を記録しています。
解説
このグラフは、Nvidiaが他の半導体企業と比較して、2023年から2024年にかけて圧倒的な成長を見せたことを示しています。特に、AI(人工知能)への巨額の投資がNvidiaの株価を押し上げる主要な要因となっています。
- Nvidiaの成長要因: NvidiaはAI用のGPU(グラフィックス・プロセッシング・ユニット)のリーディングカンパニーとして、AI関連のハードウェア需要の急増に対応して急成長しました。特に、ChatGPTなどの生成AIの台頭に伴い、企業や研究機関からのGPU需要が大きく伸びました。
- SOX指数との比較: 半導体業界全体も成長しているものの、NvidiaのようにAI特化の製品を提供している企業の方が、より大きな成長を遂げています。
このデータは、NvidiaがAI市場での重要な地位を占めていることを示しており、投資家にとっても非常に注目される企業であることがわかります。
ここから解説(個人的感想)
AIブームに乗っているエヌビディアですね。みんな大好き「一生一緒に・・」のやつです。
さてここで業界俯瞰というか基本情報として知っておいて欲しい情報が載っていたので少しピックアップします。このAIによる情報処理を現状のまま行っていると「電力が足りなくなる。」というのをご存じでしょうか?
AIの進化に伴って消費される電力が莫大になってきており、近い将来の問題となりかねない。という話ですね。それらを先だって手を打つ形でのブラックウェルでのエネルギー効率の高さのPR。
他メーカーが既存の商品ラインナップに追いつかない間に次の次世代製品を発表しようとしているという形をみると当分エヌビディアのAI半導体関連での独壇場は続く感じなんでしょうかね。テクノロジー関連のニュースも含めて情報をとっていきたいと思います。
Rapidus頑張ってー。なんて日本の半導体製造の復興も心のどこかで祈っている製造業に携わるおじさんの独り言でした。
(出典:Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-10-08/SL1SF8T0G1KW00?srnd=cojp-v2