2024年9月22日 18:13 JST
半導体メーカー、インテルに同業のクアルコムがアプローチし、買収の可能性について協議していると、事情に詳しい関係者が明らかにした。過去最大規模のM&A(企業の合併・買収)の可能性が浮上する。
クアルコムは最近、インテルに対して友好的な買収提案を行ったと、機密情報だとして関係者が匿名を条件に述べた。クアルコムはインテルの事業の一部を買収または売却する可能性を排除していないという。
関係者によると、当初の提案が合意に達するかどうかは不明で、どのような取引も独占禁止当局の厳しい監視下に置かれる可能性が高く完了までに時間がかかる見込み。クアルコムは米国の規制当局と協議しており、米企業同士の合併であれば懸念は解消されると信じていると関係者は述べた。
ここから解説(個人的感想)
クアルコムがインテルを買収?というニュースですね。改めて2社を比較してみます。
1. インテル(Intel)
- 設立: 1968年
- 本社: アメリカ、カリフォルニア州
- 主な事業: 半導体、特にコンピュータ用のプロセッサ(CPU)やデータセンター向けの製品などが中心。PC向けプロセッサ市場で長年リーダー的存在。
- 従業員数: 約12万人(2023年時点)
- 年間売上: 約630億ドル(2022年)
- 時価総額: 約1,500億ドル(2023年9月時点)
2. クアルコム(Qualcomm)
- 設立: 1985年
- 本社: アメリカ、カリフォルニア州
- 主な事業: モバイル通信技術やスマートフォン用のチップセット(Snapdragonシリーズ)で有名。また、5G技術のリーダーとしても位置づけられ、モバイル通信と半導体の分野で強みを持つ。
- 従業員数: 約5万人(2023年時点)
- 年間売上: 約440億ドル(2022年)
- 時価総額: 約1,200億ドル(2023年9月時点)
規模としてはインテルが少し上回っている感じですね。
とにかくこの2社がひとつになるっていうと、ニュースの記事にもある様に独占禁止法(反トラスト法)ってやつに引っ掛かる可能性があって規制される可能性が高いという事みたいです。
簡単に言うと「市場独占」「価格操作・カルテル」「新規参入障壁」があって、おっきい企業が独占しちゃうと、市場競争が無くなって、消費者に不当な価格を負わせられる可能性がでてきて、新規参入もしにくくなるから、そこはお上が規制をしましょう。って事ですね。
株主からすると悪くない条件であってもやはり市場での競争がない企業となるとどうしてもダメになっちゃいがちだと思いますので、これは当然かなーなんて思います。引き続きどうなるかを観察したいニュースですね。
(出典:Bloomberg)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-09-22/SK7HVLT0AFB400?srnd=cojp-v2